3周年を記念して「平和のこころ」を呼びかけました。

第一部ことばと音楽のコラボレーション。
飯原道代さんの朗読「茶色の朝」他、武石玲子さん「ショパン月光」他の演奏。

第2部辻井喬さん(詩人作家)の人生体験をちりばめた、
外交論、平和論がユーモアたっぷりに話されました。

後援をいただい大和市の大木哲市長からメッセージが寄せられました。

参加したYさんから、日記風の感想が寄せられましたので紹介します。


辻井喬が語る 平和のこころ「敵を味方にする能力」
2009年6月13日、大和市保健福祉センターにて、
憲法九条やまとの会の3周年記念イベントがおこなわれました。

第1部は飯原道代さんと武石玲子さんによる「言葉と音楽のコラボレーション」
参加者のアンケートをひとつひとつ読み上げるなど
参加型の音楽でリラックスしたところで、
第2部は辻井さんの講演会
実際に戦後の時代の要人と会い、外国にも行ってわからないことは
確かめるという辻井さんのお話は迷いがなく、
私たちに九条を守る思いをあらたにさせてくれました。
第1部と第2部が響きあい、出演者と参加者も響きあった
”色とりどりの考えや感性をもつ大多数の人びとと、
いま、九条改憲を阻むことで一致すること”
を目指すわたしたち会の目的に、ぴたりと合致した3周年イベントとなりました。

<辻井喬氏のお話> 
参加者の感想アンケートにたくさんありましたが、辻井さんは”優しく穏やか”な感じでしたが、
最後の質問への答えは、ばっさり一太刀、今まで悶々としてたことがすっきりしました。
質問は「核を準備してる北朝鮮はどうするんだ?」というもの。
それに対する辻井さんの答えはきっぱり。
「絶対、北朝鮮が日本に核を落とすことはない。
絶対ないといいきれる。
日本を攻撃すること=自滅だから。北朝鮮はとても外交に長けた国。(弱いからこそかもしれないが)
攻撃するぞというのは、外交の切り札。
日本がそれで怯えれば怯えるほど、北朝鮮の思惑どうり」というもの。
そして、メディアの対応を批判。「インフルエンザ報道の大騒ぎと同じで
右も左もいつも赤信号を渡っているような新聞ばかり、
大騒ぎにまきこまれないように。」
「日本のメディアではアメリカの傘の下のものしか見れないということは外国に行くとよくわかる。」
とのことです。
辻井さんは、秘書としてお父さまに同行し、
「実際にマッカーサーに会ったのもアイゼンハワーに会ったのも、
今では私くらいしかいないだろう」といってました。
「マッカーサーは感じ悪い男」だったそうです。
隣の部屋のジャパンハウスというのを見せられたそうで、
そこには日本のいろんな人からの貢物の鎧兜や日本刀や掛け軸などが
ぎっしりおいてあったそうです。
アイゼンハワーは愛嬌のある人で感じよかったそう。
当時の担当者から直にきいたが、軍隊が大好きなマッカーサーは
本当は日本に軍隊をもたせたいと思っていた。
でも吉田茂は、”負けた国が軍隊を持つと勝った国の代わりをさせられる”と、
何とかそうならないようにしたいと苦慮していた。
そこへ例の草案がでて、吉田茂は膝を打って喜んだのだそうです。
現代をみてみても、今軍隊を持っていないことは幸いだ。このひどい政治状況だと、
もし軍隊があったら今の状況の青年たちはきっとクーデターとか起こしちゃうだろう、と辻井さん。
「日本は、かなりレベルの高い文化を持っている。
今、その日本の伝統の文化と真剣にむきあって、
すぐれたところを後世に残す事を考えるべきだ。
日本人にもともとある「敵を味方にする能力」こそ、大事。
議論でいくら勝っても、負けた人が離れていってしまうということがある。」
というのが辻井さんの一番おっしゃりたいことかなと思いました。
そして、それを受けて会場から出たもう一つの質問。
「敵も味方に、、というが、何を考えているのかわからない中国とはどうつきあっていけばいいのか」
という質問に対しての答えは、
「すごい人格者といわれた村長に、人生で一番楽しかったのは?と聞いたら、
”隣の百万長者が火事になった時”と答えた。という話もある。
そのくらい隣同士は難しい。
今、中国では1万人規模の暴動は20数件、それ以下は数え切れないくらいある。
「人間関係」が大きなファクターになっている国なので、
青年団交流とかいろんな形で親しい人をつくっていくこと。
人間的に平和な関係を作っていくしかない。今のうちにそれをやっていけば十分できる。
相手のいいところを見て付き合う。隣人を味方にすることだ。」
これから世界はアメリカ一極でなく、ヨーロッパ、中国とわかれていく。
その時日本はどうするか?よく考えないといけない時だということでした。
全般的に柔らかい雰囲気ながら、実際いろんな国に行き、
またその時代の要人と直に会っている辻井さんならではの、"見てきた"人の力強いお話に、
私の中のもやもやしていた迷いがスッキリ整理されました!
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